阿波ツクヨミファームの野菜はどんなところで育つの?

阿波ツクヨミファームの野菜はどんなところで育つの?

温暖で自然が豊かな徳島

土地特有の個性のことをテロワールと言います。徳島県阿波市も日本の他にはない様々な特徴を持つテロワールです。ツクヨミファームの野菜がどのようなところで育てられているのか詳しく説明します。

年間晴れ日数全国第2位(2011年)年間日照時間全国第6位(2011年)

太陽の光は光合成には欠かすことができず、植物の成長にとても大切な役割を担っています。太平洋気候と瀬戸内海式気候の境目に当たる阿波市は雲の流れが特徴的で空も綺麗です。植物の生育に不可欠な日照条件を市町村単位で見ると日本有数の太陽の国です。

日本一の清流『吉野川』

徳島には中心に吉野川が東西に流れており、吉野川を囲むように阿讃山脈、四国山脈があり、それを背になだらかな扇状地が広がっています。暴れ川としても有名な吉野川の中には日本最大級の川中島、500haの善入寺島があり一面畑が広がる徳島県の農業の中心地となっています。実際に、阿波地域は葉物野菜、実の野菜、根菜、果物から畜産まで多種多様な農産物が生産されており、関西以外にはほとんど出荷されることはありませんが、徳島の農作物は長年全国のトップシェアを維持し続けています。

養分が豊かな自然栽培に適した土壌

吉野川の氾濫によって、山からミネラルなどの養分がもたらされた、日本有数の養分層が非常に分厚い恵まれた土壌です。吉野川が氾濫を繰り返しながら何百万年をかけて形成した扇状地は理想的な受光条件と山の恵みを今でも吉野川が届けてくれています。

また、阿波地域は火山国日本では限られた火山の無い地域なので、重金属汚染源の一つのである鉱山(跡)も少ない地域です。火山灰でできた土壌は耕起しやすく、本来有機物を豊富に含んでいますが、降雨により流失、植物が必要な養分を吸収しにくいといった欠点があり古来、農業には不向きでした。

阿波地域の土壌は火山灰でできた土壌の長所はあまりありませんが、養分の流失は少ないため、豊富な養分を含んでいます

さらに、養分の流失が少ないため、過剰に肥料を使う必要がなく、肥料を過剰に使う必要がないため、農薬の利用も少ない地域です。

土作りにより無限の可能性を秘めています。

地中・地上の生物多様性を活かした栽培

ツクヨミファームではエネルギーを消費して耕起することをやめ、その代わりに植物の根が土を耕しています。生き物に影響を与えない様に、除草剤やホルモン剤、有機JAS認証農薬、ストチュウ(酢唐辛子焼酎)、牛乳の様な天然農薬と言われるものも含め、防除のために何かを利用することはありません。さらに化学肥料、有機肥料、動物性有機物・堆肥などを利用する代わりに、刈草、草堆肥、ワカメ等海藻、落葉枝、木竹炭(粉砕木竹)、草木灰、米糠、籾殻など生態系に影響のない自然由来のものをを状況に合わせて利用します。ある程度の期間は必要であるものの、土壌を耕すことなく時間の経過とともに肥料分として働くようになります。

また、野菜に限らず花など様々な植物を密生混植させることもツクヨミファームの面白い点です。1つの畝に10種類以上が混植されることも珍しくありません。常に雑草も含めた数十種類以上の植物を混植させ、周囲の環境の種の多様性をより突出させることで昆虫を呼び、昆虫を食べる生き物や鳥を呼び寄せます。そして、ビニールマルチは使用せず、誘引等に分解できる麻紐を利用したり等、プラ製品の利用とゴミの排出を極力減らす様努めています。

生物多様性をテーマに「自然栽培に適した土壌」を整備

“生物がどれくらい長生きできるかは、必要な元素のうち、最も不足しているものの量で決められる”ーJUSTUS FREIHERR VON LIEBIG

リービッヒの最小律

板を植物が必要な養分だと仮定します。

短い板の所から水が漏れています。最も欠乏している元素によって野菜のポテンシャルが支配されているため、必要とされる養分が少ないために植物の成長が抑制され、アンバランスになるなどの、問題が発生します。近代の農業においても限られた養分を化学肥料等で過剰に供給してしまう傾向が未だにあります。過剰な養分は植物を人でいうメタボにしてしまいます。(害虫はメタボな植物を好みます。)

土壌の中には数え切れないほどの多種多様な微生物がいて、様々な有機物を分解し、植物と相互に協力し、必要な養分を創り出しますが、近年は農薬等により持続的な環境ではなくなってしまいました。僕達は写真のようなタルではなく、タライを目指します。養分量という板の高さはなくとも、板の数を増やし、容積を増やすことで自然栽培でも立派な野菜になる様に、生物多様性を最も優先しながら、全ての栄養素、養分、微生物を含めた全ての生物をバランス良く存在させ、より多くの微生物が活発に活動できるようにするために土作りを行います。

参照サイト https://todo-ran.com/t/gcateg/90005

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